増えるイノシシ、対策強化 県、次期管理計画策定へ

2020/9/23 11:24

 県内で生息範囲を拡大しているイノシシについて、県は農作物などの被害軽減を図る次期管理計画(2021年度から5年間)の策定作業を進めている。生息状況調査を踏まえた捕獲頭数の拡大を重点とし、被害額半減などの新たな目標を掲げ、対策を強化する方針だ。12月ごろまでに具体的な対策を盛り込んだ原案をまとめ、来年3月の策定を目指す。

 県みどり自然課によると、イノシシによる稲や野菜、果物の農作物被害は19年度で7278万3千円。主な鳥獣別被害額はカラス(8150万8千円)に次いで2番目に多く、年々増加している。5年前の14年度比では3.7倍、10年前の09年度比では28.7倍に上る。

 明治以降、県内でイノシシは絶滅したとされていたが、地球温暖化などの影響で県外から入り込み、現在は県全域に生息しているとみられている。

 16年度から実施している生息状況調査による推定生息数を見ると、16年度は約3200頭、17年度は約5800頭、18年度は約7800頭と被害額と同様に増加。19年度分は20年度末に結果が判明するが、さらに増えている可能性があるという。捕獲数も16年度770頭、17年度888頭、18年度1575頭、19年度2002頭と増えているものの、農作物被害の拡大は止められていない。

 次期計画の策定方針としては、生息頭数を25年度に19年度比で半減させる目標を掲げる。捕獲数に応じて自治体などに対する助成金上乗せが見込める国の集中捕獲キャンペーンの活用を念頭に置く。さらに被害額も半分を目指すことを盛り込む方針だ。

 対策の中心となる捕獲数の拡大に向けては、猟友会員の高齢化などが課題になっており、今後は県内の狩猟免許の取得者に入会への働き掛けを強める考えだ。わな免許を中心に県内の取得者は年々増加傾向にあり、19年度は5年前よりも707人増の2972人となっている。同課の担当者は「新規取得者には若い人も増えている。有害鳥獣捕獲の実動部隊を増やすことで、捕獲数の拡大を図っていきたい」と話している。

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