夢への一歩、踏み出した プロ野球ドラフト、本県関係3人に指名

2020/10/27 09:55

 26日に開かれたプロ野球のドラフト会議で、三菱自動車岡崎の中野拓夢内野手(24)=日大山形高出=と日本生命の阿部翔太投手(27)=酒田南高出=の社会人選手が指名を受け、夢への大きな一歩を刻んだ。育成ドラフトでは東北公益文科大の赤上優人投手(21)が同大所属として初めて指名された。

阪神から6位指名を受け、野波尚伸監督と笑顔で握手を交わす三菱自動車岡崎の中野拓夢内野手(右、日大山形高出)=愛知県岡崎市

成長着実、攻守に磨き―中野拓夢内野手(日大山形高出)

 県勢初となる夏の甲子園4強入りを果たした当時の日大山形にとって、中野拓夢内野手は快挙を成し遂げるための最後の「ピース」だった。好守を買われて抜てきされた二塁のポジションで躍動し、「中野がうまくはまったことで、あの結果につながったと思っている」と荒木準也監督(49)。チームの快進撃を下支えした高い守備能力を武器に、打撃力にも磨きを掛けてプロへの道を切り開いた。

 高校2年春まで控えの遊撃手だったが、夏の大会では二塁手に。1学年上で主将の奥村展征内野手(現ヤクルト)と二遊間を務め、期待に応える活躍で幾度となくチームの窮地を救った。

 進学した東北福祉大では仙台六大学野球リーグのベストナインに輝き、4年時は14年ぶりの全日本選手権制覇に貢献。社会人では1年目から中軸を担い、レベルの高い東海地区で持ち味のバットコントロールにも磨きを掛けた。

 身長172センチと小柄だが、社会人選抜の一員として昨季のアジアウインターリーグでも活躍するなど、「高いレベルの中でもまれて自信になった」と本人も手応えを感じている。「日本を代表する選手になる」。着実な成長の軌跡を描いてプロの扉をこじ開けた24歳の向上心は尽きない。

野球教室で手本を示す日本生命の阿部翔太投手(酒田南高出)=2019年、山形市

27歳新人「努力の子」―阿部翔太投手(酒田南高出)

 日本生命の阿部翔太投手は27歳でドラフト指名を受けた。大きなけがを負ったこともあったが、諦めなかったプロへの道。高校、大学とコーチとして阿部投手を見守り、現在酒田南高の監督を務める北川泰俊さん(37)は「才能というよりも努力の子。努力が実って本当に良かった」と喜んだ。

 大阪府の地元を離れて山形の強豪校に進み、甲子園に捕手として出場。現在楽天でプレーする下妻貴寛捕手が2学年下で入部したこともあり、投手を務めるようになった。

 3年時は主将を務め、卒業後は成美大(京都府)に進学。1年時から活躍したものの、腕の負傷で長期離脱も経験した。北川さんは「毎日(体幹などの)面白くない練習に取り組んでいた」。その姿が記憶に残るという。

 日々の鍛錬が成果につながり、20代後半で球界の「オールドルーキー」に。北川さんは「1年目からバリバリ頑張ってほしい」と激励した。

西武から育成ドラフト1位指名を受けた東北公益文科大の赤上優人投手が仲間から胴上げの祝福を受ける=酒田市・同大

先駆けに「活躍したい」―赤上優人投手(東北公益文科大)

 東北公益文科大から初めてプロ野球選手への道を切り開いた。硬式野球部の創部から17年。その先駆けとなった赤上優人投手は「公益大のプロ第1号としてしっかり結果を残し、後輩たちが自分の後に続くような活躍をしたい」と今後の活躍を誓った。

 「小さなころからあこがれだったプロ野球選手になり、みんなに恩返ししたい」と思っていた。当初は育成指名を受ける考えはなかったが、順位指名を待つ間、プロへの思いが一層こみ上げた。「今はスタートラインに立ったばかり。努力し、ここから全力ではい上がっていく」。まっすぐな視線で語った。

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