安心のマチ、10万の力 県警メール配信「110ネット」登録数が大台

2020/10/30 11:31
架空請求詐欺のショートメールを受け取った迎田耕一さん。「やまがた110ネットワークに登録していなかったら、だまされていた」と語った=県警本部

 不審者や特殊詐欺(うそ電話詐欺)の前兆発生状況などを周知する県警のメール配信サービス「やまがた110(いちいちまる)ネットワーク」の登録数が10万件を突破した。サービスに登録し、ショートメールを使った詐欺に気付いた山形市の男性が29日、山形新聞の取材に応じ「110ネットワークの注意喚起を見ていなければ、だまされていた」と語った。

 被害を免れたのは山形市の不動産会社社長迎田耕一さん(70)。8月25日午後1時40分ごろ、スマートフォンに知らない携帯番号から1通のショートメールが届いた。開くと「インターネットの未納料金がある。このままでは裁判になる」との「最終通告」で、記載の携帯番号に至急連絡するよう求める内容だった。

 迎田さんは2年ほど前から親族に警察官がいる従業員の勧めで110ネットワークに登録していた。これまで特殊詐欺に注意を促すメールを受け取っていたため怪しいと思い、山形署に相談。架空請求の詐欺メールと確認できた。

 迎田さんは「年を取ると、事件や事故に疎くなる。事前に詐欺メールの存在を知らなかったら、驚いて返事をしてしまっただろう」と振り返る。

 県警のメール配信サービスは2010年にスタートし、15年に110ネットワークに改称。特殊詐欺発生や不審者、交通安全など9種類の情報を配信しており、受け取る情報や地域を選択できる。

 県警生活安全企画課によると、15年末に9758件だった登録数は19年末に4万7146件、今年10月20日現在で10万1540件と急増している。今年は10月20日までに1083件のメールを送信。迎田さんのように特殊詐欺を見破ったケースは今年、県警が把握しているだけで10件、行方不明者の発見につながったケースも3件あった。不審者情報は6件が解決した。

 同課の安藤俊洋管理官は「犯罪や事故に対するディフェンス力を高めるアイテムとして、さらに多くの人に活用してもらいたい」と話している。

故人宛て、数珠の送り付け商法

 県内で亡くなった人宛てに数珠が送り付けられたとの相談が相次いでおり、県警は29日、やまがた110ネットワークを通じて注意を呼び掛けた。

 県警によると、先々週から同日までに山形署、村山署、新庄署などに少なくとも7件の相談が寄せられた。いずれも故人が注文したとして数珠入りの封筒が郵送で届き、1万2800円の支払いを求める口座番号記載の文書が同封されていた。送り主の業者名は書かれているが、電話番号はなかった。新聞のお悔やみ欄の情報が悪用されたとみられる。

 県警は▽心当たりのない商品であれば代金を支払わない▽使用せず14日間保管して、業者から引き取りなどの請求がない場合には処分することができる―などとアドバイスしている。

登録はQRコードからも

 登録する場合は、携帯電話やパソコンから専用アドレス(yp1@ox03.asp.cuenote.jp)に空メールを送る。QRコードでも読み込める。警察署や交番でも登録を手伝う。

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